金田淳子

看護師

病院勤務をした後、一度看護師を離れました。新しい仕事を探している時に出会った医院長からのお誘いで、経験のなかった訪問看護師の世界に飛び込んでみました。

一度は辞めようと思った看護師の仕事

人の健康に携わる仕事が自分には合っている
4年間病院で看護師をした後、いったん病院を辞めて、ワーキングホリデーでカナダに留学に行きました。実はその時、看護師を辞めようと思っていたのですが、カナダの牧場で働いている間、やはり人の健康に携わる仕事が自分には合っているし、自分にとって楽しく働ける仕事だと思い直し、帰国後も看護師を続けることにしました。
日本に戻り、就職先は栄養面を指導できるクリニックを探していました。まさか訪問看護師になろうとはまったく考えていませんでした。しかし、就職活動中に出会ったあるクリニックの医院長に訪問看護で働かないかと言われたことがきっかけで、自分が挑戦したことのない分野で面白そうだと思い訪問看護の道に進むことにしました。
訪問看護についての知識がまったくない中で、訪問看護ステーションの求人をネットで調べていたら、“少ない知識でも教育が充実”と書いてある事業所の採用HPを見つけ、研修をしながら足りない知識を補っていけるので安心して働くことができそうだと思ったのと社宅があったことが決め手となり、そちらで働いてみることに決心しました。

訪問看護は楽しい!

信頼関係を少しずつ築くことができたと実感できる瞬間が嬉しい
訪問看護師になり始めは、やはり病院と訪問看護とのギャップを感じていました。病院では急性期病棟で働いていたので、一日の中で患者さんと会話することは数分で、体の状態を聞くくらいだったので、患者さんとの関りはすごく短いものでした。もっとじっくり患者さんを対応したかったのですが、事務作業など他の業務に追われ、常に疲れていてあまり長い時間関わることができませんでした。
一方、訪問看護では、その人その人に合わせて対応することができますし、利用者様とたくさんお話することができます。利用者様のほとんどが自分よりも先輩なので、いろんなことを教えて下さり、訪問する側として楽しませてもらっています。
また、病院では治療が中心となり、看護師側から一方的に指導する形ですが、訪問看護では、まず、利用者様やその家族に自分を受け入れてもらえることが重要です。受け入れてもらえなければ、身の回りのお世話をすることはできません。それぞれのご家庭の環境や家族関係の中に入らせていただくため、訪問看護を素直に受け入れてくれるところもありますし、なかなか理解をして頂けないこともあります。その中で、信頼関係を少しずつ築くことができたと実感できる瞬間があるとやはり嬉しいです。
   信頼関係を築くためにも、訪問している限られた時間の中で、利用者様にどうしたらもっと満足してもらえるのか、利用者様ひとりひとりに合った療養環境を整えます。同時に利用者様のご家族にとっても良い環境をどうやったら作ることができるかを自分なりに考えますし、他のスタッフの方々とも一緒になって考えています。 どうやったらもっと良くなっていくかを考えることは、本当に難しいですが楽しみでもあり、やりがいを感じています。

スタッフ同士の良好な人間関係

情報の共有もしやすい
訪問看護の事業所の人間関係は、一言でいえば“楽”です。私が入った訪問看護リハビリステーションで一緒に働いている仲間は、みんな話しやすい雰囲気でとにかく明るい人が多いと思います。 病院で働いていた時は、とにかく忙しかったのでゆっくり話もせず、毎日書類業務などに追われていたので、職場の人たちとコミュニケーションがあまり図れていなかったような気がします。今の職場は、看護師だけでなく、リハビリの方も事務の方も、他の医療関係者も同じステーション内で一緒に働いているので情報交換もすぐにできますし、情報の共有もしやすい雰囲気です。 また、仕事の話だけでなく、日常会話もよくしているので、仲間との距離も近づきステーション内の良い雰囲気づくりにつながっていると思います。

時間の効率的な使い方

病院で働いていた時とは違う時間の使い方ができる
訪問看護をしていて感じるのは、病院で働いていた時とは違う時間の使い方ができるということです。訪問先から次の訪問先に移動する間に移動時間があるので、その時間が息抜きの時間となったり、気持ちの切り替えができる時間になったりするので、気分転換できるのがよかったです。あと、ステーションと訪問先が離れているので、訪問が終わるごとにステーショに戻って事務仕事をするように思われる方もいるかもしれませんが、ステーションでWi-Fiのルーターを貸してもらえるので、移動時間に車の中でも記録ができるので、わざわざステーションに戻って仕事をしなくても効率よく仕事をすることができます。

今後の目標はご利用者様の生活面をトータルで見ること

広い範囲でケアをできたらいいなとも思っています
まだまだ自分の看護の力と言いますか、利用者様を看る力が足りないと思っていて、状態を見てどの程度療養が必要になるかといった判断ですとか、サービス利用状況等ご利用者様の生活面をトータルで見ることができるようになりたいです。
また、訪問看護先の利用者様たちとお話する中で、足のむくみをどうにかしたいという悩みを抱えている人が多くいることに気づいたので、ハンドマッサージをできるようになって利用者様たちのフットケアをしてむくみの悩みを解決してあげられたらいいな、と思っています。
さらに、訪問看護全体としては、今はまだ現実的ではないと思いますが、自宅だけで過ごしたり、看護したりするのではなく看護師と一緒にお出かけなど、もっと幅を広げて活動でき、広い範囲でケアをできたらいいなとも思っています。もっと柔軟な訪問看護、枠にはまらない訪問看護というのも実現できたらな、と考えています。